ポール・サイモン 「ボクサー」 

誰もが知っているサイモンとガーファンクルの名曲。爺さんが最初に聞いた二人の曲は、「サウンド・オブ・サイレンス」。TBSの前田武彦(当時としては最新流行のアメリカンポップスを紹介するおしゃれな番組「シャボン玉ホリディー」のシナリオライターとしてキャリアスタートしている)がまだラジオの世界で露出することの多かった時代のことで、名前は忘れたがコンビの女子アナと軽妙なやりとりをしながら、洋物ポップスを紹介する番組の中であった。

ビルボード・キャッシュ・ボックス」ににわかに新登場の有望株の曲として紹介されたのがこの曲。前武がこれは変な題名だけど「沈黙の響き」とでも訳すのかしら、といったのを覚えているような気がする。他の曲名と比べて、なんとなく通好みのインテリくさい匂いがあった。ちなみにうちにはその時に買ったこの曲の国内版のドーナツ盤がある。ニューヨークの地下鉄のプラットフォームに佇む二人の薄ぼんやりした表の写真がまだマイナー感を漂わせていた。

それがこの曲のヒットでアメリカはもちろん日本でもめきめきと人気を博して、さらに「ミセス・ロビンソン」など彼らの曲が映画「卒業」の中で使われるに及んで、押しも押されぬヒットメーカーとなって行ったのだと思う。

さて、この「ボクサー」は、1969年シングル曲として発表された。1970年発表のアルバム「明日にかける橋」に収録されたが、その前から日本でも大ヒットしていた。ノリの良い曲だからパチンコ屋でもどこでもかかるようになって急速に大衆化した思う。爺さんが受験のため70年冬に上京し、高校の同級生の親戚の家(アパート経営をしていたので部屋がたくさんあった)に、3〜4人のクラスメートと何日か6畳一部屋にごろ寝状態でお世話になって東京の私大を受け続けた。

それが終わっての開放感もあって仲間と新宿に繰り出した。西武新宿線の駅の近くでカオスの街歌舞伎町も場末の方だったと思う。(そう言えばこの辺りには、母親が上京してきた時によく一緒に食事をとった「キッチン」という洋食屋があった。)仲間と歩いていると裏通りに「暗黒舞踏団」の名を冠した怪しげな公演看板があった。皆んな興味をそそられフラフラと暗い室内に入った。するとなんとスポットライトの当たった舞台では、全身白塗りの全裸に近い何人かの女性が一列に並び、腰を低く落とし白目をむいて踊りを踊っているではないか。

多少この種のアングラには免疫がある自分と比べて、真面目な予備校生の仲間たちには随分とショックだったと思う。その時踊りのバックに流れていたのがこのボクサーだった。だから、「ボクサー」というと、長い間どうしてもこの踊りとセットで思い出してしまう曲だった。

しかし、今晩年のサイモンが歌う「ボクサー」は、この時の賑やかな青春ギラギラのボクサーとは違う。アコースティックギター一本で低く歌い出されるボクサーは、まるで日本の小唄のようだが、ハイドパークに集まった大聴衆を一つの感慨へと誘う静かな力を持った曲に変わった。サイモンもいい年の取り方をしていて、自分もこんな風な瞳の澄んだ爺さんになって、いい枯れかたができたらと思う。ニューヨークハイドパークでの演奏の8年ぐらい前のパリ公演での演奏も載せておこう。八百屋の爺さんのような自然体と気取らない服装がいい。どっちがいいとは言えないが、声はこちらの方がまだ張りがある。

 コロナ狂騒曲の中、今ロックダウンしている両巨大都市での演奏、どちらも何度も聞いても心にしみて飽きないし、これが我々が憧れとともに多大な影響を受けてきた都市文明への挽歌のように聞こえ、しみじみとして、なぜか泣けてくる。

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ヨネジーの個人的なコロナ覚書

ヨネジーがコロナヴィールスに関してどう考えて来たか。その時々に共感したサイト記事とともに時系列で記録しておこう。何よりも自分自身の覚書のために。はじめの時からこの騒動が実態を離れたものであると思っていたのが、自分で確認できた。「共同幻想」がどう形成されていくか、具体的現象をもとに実地経験させていただいているようだ。

しかし、この馬鹿げた物語がインターネットを媒介に世界中で共有されてしまう、夢ではない現実の恐ろしさ。あまりにカフカ的な!こうやって、はっきりした原因もなくかつての世界大戦も広がったんだろうなあ。戦争の因果関係をいくら頭のいい方が考えても分からないわけだ。だって原因結果に基づくストーリーなんて、後からの辻褄合わせでヒュームやニーチェの言葉を引かなくても、はじめから存在しないんだから。すべての歴史書はこの事実の隠蔽だ!

1月31日

冷静に定量的に見ると十年前のこの時の方が患者数、死者数が凄まじかったが、この時は世の反応はどうだったのだろう。今回はバイアスの働き方が異常でその方が怖い。

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2月24日

新型コロナウイルス感染をPCRで判定しても、様々な問題が発生する可能性があります。 | 五本木クリニック

2月25日

CNN.co.jp : 全米でインフルエンザの猛威続く 死者1.4万人、感染者2600万人

コロナで大騒ぎすることの経済損失の方が心配だ。

2月27日

しかし、専門家の立場からの、データをベースにしたこういう意見(インフルエンザとは危険性が格段に違うという)もある。芸能人に類する素人や最初からポリティカルな目的を持っている人が騒いでもどうにかなる問題ではないので、また所詮結果が証明する問題かもしれないが、反対の立場の意見も含めて、専門家の冷静な意見には耳傾けたい。

www.jmedj.co.jp

2月28日

新型肺炎「日本は感染症と公衆衛生のリテラシーを高めよう」免疫学の大家がPCR論争に苦言(木村正人) - 個人 - Yahoo!ニュース

3月2日

コロナは今やマスコミで増幅された「社会問題」。むやみに怖がらず、トイレットペーパー買いに走らないためにも、最低限これぐらいのことは共有しておきたい。わかりやすく適切なgoodなまとめ。

【医師直伝】間違いだらけの新型コロナウイルス〜いま日本人が知っておくべき6つのこと。 - 南日本ヘルスリサーチラボ

3月14日

安心を求めたらきりがない。

安心ばかりを求める社会は滅亡する | 小幡 績 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

3月27日

アジア地区での結核の拡散は、コロナのように目新しくないので絶対「政治課題」にならないし、またそれに寄生するマスコミの報道対象にもならない。この数値だけ見ても多くの都市のロックダウンが必要なはずだ。南東アジアでも実に100万人以上毎年死んでいるのに驚く。人間は何かの原因で100%死ぬ、それが究極のリアリティーなのだが、多くの人はそれを受け入れ難いのだろう。

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なぜ日本は他国と比べて、コロナの重症化が抑えられているのか、研究者の注目を集めているが、「BCG」の接種が関係しているという「仮説」があるようだ。

https://www.jsatonotes.com/…/if-i-were-north-americaneurope…
https://www.mpg.de/14610776/immune-boost-corona-virus

3月28日

BCGがコロナに効く?昨日のネタはガセネタではなかった。

豪 BCGワクチン 新型コロナウイルスに有効か臨床試験へ | NHKニュース

 

3月30日

Darren Weingrow - Midtown Manhattan 12 PM Today | Facebook

3月30日

消費者に一律にばらまいても何もならない。経済を実質的に支え福祉のための財源になってきた商工業者に対して、あまりに失礼ではないか。彼らはなくてもいい存在だったのか。それらの傷んでいる業界とその結果、職を失って本当に困っている従事者に対してまず実質的な手当をするのが筋ではないか?そしてワクチンの有無に関わらず、抗体検査により集団免疫が確認されたら、早めに終結宣言をし常態を回復させるべきだ。(死亡者0=究極の安心を待っていたら本当に恐慌状態になる)。日本だけではないが、どこにでもいる、底なしの心理的不安に駆られたクレーマーを目当てにしたパーフォーマンス政治を続けるのはやめてほしい。この筆者、競馬好きの変わった超秀才だが、ときどき時代に流されない、世論におもねない鋭いことを言う。

新型コロナショック対策:消費税減税も現金給付も100%間違いだ | 小幡 績 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

4月1日

かつての鬼畜米英、そしてファシストがコロナに入れ替わっているだけ。でも世界中がそうだからこれは何なんだろうと思い悩む。日は朝(あした)、朝は七時(ななとき)、片岡に露みちて、揚雲雀(あげひばり)なのりいで、蝸牛(かたつむり)枝に這ひ、神、そらに知ろしめす。すべて世は事も無し。God's in His heaven --All's right with the world!(上田敏 海潮音

志村けんさんの訃報報道に感じる違和感|藤原ひろのぶ|note

Ed Askew‥今もブルックリンに無事でいるだろうか。こういうゆらゆらした撮り方なら負けない。

https://www.youtube.com/watch?v=65syVvVN7ME&feature=share&fbclid=IwAR1r4xvjW-SZntkfvPuU9kYfKw0_MkeZE7ScOlH92hEZnHe0ugcqetIdWmU

4月3日

NY is a kids bikers’ paradise now due to COVID-19.「王様は裸だ!」全世界的な嘘に子どもたちの「えーじゃないか」騒動。真面目な人は見ないでください。

https://www.youtube.com/watch?v=kGPACP_srAI&feature=share&fbclid=IwAR0n7p3zhXJkdOPn1R9GY84Y1g5AtbFIkZ5pc36MrYEWPiB6kV026KYdAYk

4月5日

人の命も含めて格段に大きな被害を及ぼす経済恐慌の方が数万倍怖い。コロナウイルス禍は、人々の非合理な恐怖と、それに乗っかったり応えることをビジネスにする人たちが幾何級数的に膨らました幻影の要素が強い。しかし、誰もがその幻影を現実として生きざる得ない矛盾。カフカの小説より奇妙なことが起こっている。

東京都に「緊急事態宣言」は必要か – アゴラ

4月7日

欧米より早い時点で重症患者が出ていながら欧米のような爆発的な増加がこれまで見られていない謎。本格的な検証が始まっている。

日本製のBCGワクチンが新型コロナウイルスに対する免疫になっていた可能性 | ナゾロジー

10年前の新型インフルの時にはこんなにまで騒がなかった。そのことを思い出してほしい。その危険性はたいして変わらないのに、そして現実に新型インフルは今も変異しながら世界中を周り続け、USでは今シーズンだけで14000人死んでいる。

しかし、どこの政府も政治的には耳目の集まっているコロナ(ネーミングの妙)の方が政権安定のためには大事なのだ。マスメディアだけでない、かつてとは比較にならない数の人々が注目しSNSを通して真偽のはきりしない情報を発信しているのだから。

これと関連して、日経に昨日トイレットペーパー騒動についての追跡記事が載っているので見て欲しい。コロナウイルスを私は半ば新種の脳ウィルスと思って見ている。

これからも新種のウィルスが現れるたびこれ(ロックダウン等)を続けるつもりなのだろうか。それでは経済的破滅は目に見えている。そこでは生活のために日々働いている多くの人が様々な原因で死に追いやられる。

私はちなみに「コロナ脳ウィルス」と呼んでいます。同じ感想を抱いてる人のブログを。https://nativ.media/16738/

日経の記事に関して、最初は一人のツィッターのポストから始まったのだそうです。中国産のトイレットペーパーが品切れで届かない、という。それに対して、そんなことはないよ、と誤解を招く情報を正す「善意の人」のポストが次々なされた。しかし、それが逆にトイレットペーパーに問題が起きているみたいという不安心理に油をそそぐ結果になったという記事内容です。

人を動かすのは正しい論理ではない、不安の感情なのでしょう。論理は感情が動いた後の理屈づけとして機能する。破壊的な出来事は一人の極悪人が起こすのではない。人々の頭脳に不合理なことを起こす小さな悪魔がいる。本当に怖い。ところで脳ウィルスというのはレトリックですからお間違えなきよう。

この危急の時に国会の与野党は何をしているという批判に対して。

悲しいことにもともと野党も与党も政策立案能力がないのです。それを持っているのは学歴上位の官僚だけです。だから、官僚が作り上げ、すでに内輪では決まったものを了承するかどうかが国会の場になているのです。野党の唯一のやりようとしては、だからこれに難癖をつけ、またスキャンダルを暴き立てて紛糾させ、時間切で非承認に持ち込むしか手がないのです。

かつて小沢は(今はダメになってしまいましたが)官僚と対抗できるブレーンを集め、この官僚支配を潰そうとしましたが、逆にそうなると都合の悪い勢力と、結果的にそれと結託したマスコミにスキャンダルを振りまかれ潰されてしまいました。だから残念ながら議会制民主主義は見かけだけのパーフォーマンス(だからそれが上手な芸能人の次のステップになっている)で実質は官僚制なのです。

戦前も昭和10年代ごろまでには我々が思い込んでいる以上に議会制民主主義は発達していたのです。しかし、危機で立ち行かなくなり、急速に「大政翼賛」的になって行った。その結末は国民の非合理な感情を反映した無謀な戦争になったことはご存知の通りです。だから東條英機だけが悪いわけでなない。これは日本の政治の宿痾でもあると同時に、世界で他の制度(独裁制)よりマシである(チャーチル曰く)が欠陥だらけの民主制の宿痾でもあるのです。これは理想通りにいかない、とても難しい制度です。そのことがよく分かって、おまかせでなく、まず一人一人冷静に自分の頭(単なる頭脳ではない感覚や経験も含む、人間一人一人に備わったそれを小林秀雄は、デカルトを取り上げながら「常識」といった)で考え、選挙に反映させていくしかないのではと思います。

4月8日

昨日東京都を始め、主要都市で「緊急事態宣言」。人々の異常な不安心理を背景に、空気を読むことだけに長けた政治家がとるパーフォーマンスなら、どちらに転んでもこれしかないと思っていたら、その通りになった。

つまり、感染者数が増え続けたとしても、必要な最善の処置は取ったと言い逃れるられるアリバイ証明のために。反対に感染者数が減ったら、あの勇気ある処置のゆえと自らの功績にもできる。

データを欧米と冷静に比較してみると後者の方が可能性が大きいと思いたいが。彼らが、感染者が欧米に比べて極端に少ないこの時を逃すはずがない。今ならどちらに転んでも安泰だ。そしてできるだけマスコミとタイアップして派手派手しくやるに限るというわけだ。

いやあ、実地で政治学の勉強をさせていただいている。ただし幼稚なマキャベリズムだが。最もほとんどの政治はマキャベリズムなのだが。しかし、経済はどうなるのだ。それで死ぬ確率(毎日の死亡原因のうちコロナが占める割合)が極めて小さいコロナと違って、現実に一人ひとりに100%降りかかる災厄、もっと深刻な第2ラウンドが待っている。

4月12日

コロナの感染者数は、現在6000人、死亡者数180人だが、非合理な不安心理の声高な要請を背景にした、一人の「権威ある」専門学者の「勘違い」とそれをベースにした施策は、東京だけでなく、例外なく確実に、日本全国「1億人」山の中まで、現実の生活に感染し、一律に手ひどい結果を招来する。
わかりやすいように例えで言おう。スギ花粉症を解決するには確かに杉の木を全部切ってしまえば良い。この方はそれと同じことを言っている。おそらく80パーセントというのは、この潔癖な、しかし現実の生業のことは皆目知らないこの学者の、世の中の現実との妥協点なのだ。こういう生真面目な専門家との間に立ってそれを常識に基づいて処理できる政治家がいない。大衆の前で演技することに長けた巧みなパーフォーマーはたくさんいるが。

「8割おじさん」の勘違い – アゴラ

 4月14日

「日本のコロナの患者数は4,257人、死者は98人だが、今シーズンのインフル患者数は約700万人、(ワクチンがあるにも関わらず)死者は1,000人を超える」。「欧米(日本より感染者発現がほぼ1ケ月遅い)でコロナの死者数がピークアウトし始めているとき、日本(1月半ばから流行が始まった)だけ突然カーブが上方屈折して、指数関数で増えることはありえない。経済学でこんな景気予測をやったら、頭がおかしいと思われるレベルである」。これまでの数値を読む(私のような小学生並みの算数力でも分かるグラフだ)と、明らかにインフルの方が恐ろしいと思うのに。この非合理な恐怖はどこからきているの?例年になく注意したおかげで、今年はインフルにかからなかったが、後に一億人に確実に及ぶ、経済的代償の方が私には恐ろしい。

なぜ人々は新型コロナをインフルエンザ以上に恐れるのか – アゴラ

私をヒーローなんて呼ばないで。私の意思に反して殉教者にさせられているのだから。(看護師さん?人々の恐怖を煽る過剰情報のせいで、危機的な状況に置かれている医療の最前線にいる人をお気の毒に思う。)

Richard Bolstad - Don’t romanticize mass murder, and... | Facebook

 4月19日
うちには東日本大震災以来テレビも新聞もない。テレビはパート先に行く途中立ち寄る蕎麦屋や中華屋で見たり、新聞はパート先においてある日経と朝日を休憩時間に眺める程度。マスメディアはこれで十分だ。何に十分かというと、完全に引退したわけでもないので、まだ「怖い世間」(引揚者の、うちの死んだ母がよく言っていた)に適当に合わせなければならない場面があるからだ。その空気読みの能力を失ったら日本では生存は危うい。学校や会社ではそれを骨に髄に叩き込まれる。
 
全国版「緊急事態宣言」がついに出た。absurdと思う。しかし、これを国民の80%が支持しているのだそうだ。むしろカッカきて「遅すぎる」と避難する声が大きいようだ。(クワバラクワバラ)そのことをまたマスコミが拡声器にかけている。こんな時に異論を述べたら、それこそ非国民扱いになりそうだ。
 
しかし、まあ、欧米の先進各国と比べると、死亡者数と感染者数の異常な低さは何なんだろう。誰もがそれを変に思うはずだが、誰も(頭がいいと自称する人ほど)がその事実が見えないようだ。ロックダウンをやった国が必ずしも成果をあげているわけでもない。むしろ、どうして日本は違うのか、まずそのことを検証するのが有効な対策を立てる前に必要なはずだが、先進各国に歩調を合わせて(日本も先進国だからという自負があるのか。)結局は右に倣えになってしまった。
 
これで日本もあっさり確実に経済恐慌への仲間入りだ。かつて米国に宣戦布告した時に、みんな今までの支えが取れたように爽やかな気持ちになったというが、これに近い気持ちに、みんな今はなっているのだろう。「米英撃つべし」。いや「コロナ撃つべし」で「1億総火の玉」というわけだ。しかし、これからが怖いぞ。
 
経済恐慌が怖い、というと必ず最もらしく出てくるのが「経済より人の命が大事」という最もらしい意見。思うにこういう意見に頷くのは、おそらく、明日食べるために、日々辛い仕事をせざる得ないような、あるいは下賤な(彼らはきっとそう思っている)金勘定をせざる得ない市井の商売人では、絶対ないと思う。経済が悪化しても何の影響も受けない恵まれた方たちなのだ、と思う。
 
勇ましい「緊急事態宣言」の影で、今、無言で店をたたみ、または仕事を失う人たちを思う。根拠のはっきりしない80%を唱える人たちに、そして今こそ経済優先の世の変わり目などと、安全地帯からしたり顔でいう人たちに、彼らは本来世の中にいなくてもいい人たちだったのか伺いたい。
 
4月20日
大体予測した通りに沈静化の方向が見えてきたようだ。しかし、過剰に作られ拡大された恐怖が、ポピュリズムと化していた政治を動かしついに経済に致命的な打撃を与えてしまっている。これからが本当にどうなるか。経済優先の世の中が変わるなどと高みの見物ができるのは恵まれた少数だと思う。自分も含めて爺さんでも「戦争を知らない子どもたち」が今やほとんどだがこのリアリティに耐えられるだろうか。もちろん軟着陸を望んでいるのだが。

http://agora-web.jp/archives/2045554.html

これ普通の風邪に毛の生えた程度のものですから。既往症のない、あるいは抵抗力のある大抵の人は3日間高熱が出て治ってしまう。私も何度も経験しました。でも世界中のマスコミやSNSがこのたくさんある感染症の一つに強烈にフォーカスしてしまい、中世のペストのようにしてしまった。はるかに死亡者数が多い他の病気は一体どうしたんだよ。インフルエンザだって、今期で3000人死んでいるのに、誰も注目しない。失礼な。(厚生省のサイトに行けばすぐわかるが、マスコミは視聴率稼げないのでそんなこと言わない。)

 

フォーカスの結果起こったのは現実の医療崩壊風邪コロナに独占され、もっと深刻な病気の人が診察さえ受けられない。何しろ中国の初動がショッキングだったからな。世界中の人に恐怖を与えるに十分だった。共産党は全ての問題を解決してくれる「大審問官」のような存在であらねばならなかったから、ポーズとしてもあんな乱暴なことをせざる得なかった。その恐怖のイメージが、政治体制の違う全世界の国にも伝播した。

 
しばし、戦乱の都市を離れて草のいおりに住みたい心境。でも方丈記の時代のように街角に死体がゴロゴロ転がっている訳でもないのでそれも大げさか。結局何をやってもパフォーマンスにしかならないこの時代。やはり都市の中でみんながせっせと作り上げる「共同幻想に合わせて、うなづいたり踊ったり道化てるのが、非国民にされない賢い道か。
 
世間は怖いからね、というのは引揚者(今でいう帰国子女)の亡き母の言葉。とりわけ怖いのは、世間をあらぬ方向に先導する、どこに隠れているか分からないクレーマーたち。カフカの作品や不条理劇の登場人物になった気分。さても、庭の花はいつものように咲いているのにね。人生すべて事もなし、というのは誰の言葉だったか。
 
爺さんの果てしないつぶやきで失礼。
 
コロナウィルス。人口100万人に対する死者数の割合の上位3国はスペイン(338.8)、イタリア(311.7)、フランス(202.1)。米国では56.7、日本は0.69。この日本の死者数の異常な少なさはなぜか。東北大副学長の大隈教授が丁寧に解説。これが事実なら経済的に破滅的なダメージを与えるだけの欧米並みのロックダウンなんてとんでもない。
 

 

4月27日
 数理モデルから得られる予想は、限られた条件において整合させられた作成者の願望をベースにした一つの理想値にすぎない。しかし、それが事実と一致しないと、現実を否が応でも従わせようと魔女狩りに走る。宗教と違い、本来新たな事実による反証可能性を織り込んでいるのが科学だが。(ポパー)となると、これは科学ではない。えせ科学。そんな「常識」(小林秀雄が戦後まもなく「常識」について書いた意味が実感的に分かった)さえこの人は知らなくて、狭い専門分野で成果を挙げ幸運にもウイナーになったがゆえの全能感で持って、単一のスタンダードを世の中全体に適用しようとしている。
 
やはり初めから言っているように、「コロナ教」という名の「脳ウイルス」が流行っている。篠田氏の挙げているオウム真理教との相関性が面白い。WHOという国連の一部局が、保健衛生という限られた観点から出した理想主義的な指標(これ自体にも様々なバイアスが入っている)が、世界中を覆ってしまい経済破滅を引き起こすことの恐ろしさ。現実に南米のどこかの国では路上で物売りしている人々がそれなら明日のおマンマがなくなるよと悲鳴を挙げている。反エリートのトランプがWHO攻撃しているのもそれなりに理由がある。おそらく恵まれた境遇のWHOのお偉方は、日銭を稼いでようやく生きている人たちのことなど、皆目分からないのだろう。まず自分がその人たちの立場になって考えよ。
 
ナチスユダヤ人を殲滅しようと事実、ヨーロッパで学んだポルポトのエリート集団が都市民を下放させ何百万人も虐殺した事実、こうした無数の悲惨な歴史的事実から学べるのは、我々が良かれと思ってすることであれ、それを限られた知見から単純化し徹底化しようとすることからは恐ろしい結果しか生まれないということ。しかし、自分は違うといって、それでもそういう理想主義的な意志(ナチスポルポトでさえ、元は良い世の中を作ろうという善意なのだ。もちろん西浦氏もそうなのだろうと疑わない)を持って社会に関わろうとする人がいるならこう言いたい。
 
まず自分の持っているものを身近にいる貧しい隣人に与えてからそうしなさいと。そうできないなら大層なことはやめておこう。自分は頭がいいからと思っている人がいるなら、ノーベル賞の学者であっても、それは限られた範囲の中で、あなたのお脳は極めて緻密に整合的に働いたというだけなのだということを自覚してほしい。あなたがいなくても、世界は動く。
 
4月29日

これが明白な事実。だがどうしてコロナだけに焦点が当たって、ウイルスなんて撲滅不可能なのに完全撲滅しようとしているのか。はじめからまったく理解不能だ。コロナでは緊急事態宣言を出して、なぜガンでは血管死では緊急事態宣言を出さないのか。世界の政治は、事実ではなく、人々のリスク感覚を一番脅かしているもので動く。となるとその恐れを作り出しているものが最大の原因ということになる。これは脳を汚染するマスコミとインターネット、新旧メディアが作り出すディストピアの予兆だ。「脳」の外に出て変わらず咲いている「野の花をみよう」。

 松本 康男 - コロナなんて全然大したことないね 笑 例年と比べて、自殺がどれくらい増えてるかというのが重要かな。... | Facebook

5月1日

コロナという名前の負のブランディングが大成功した新新型のインフルエンザが、老齢者の死への恐怖をあぶり出した。しかし、この騒ぎによる底知れない経済損失は、これから若者たちがかぶることになる。すでに自殺者も出始めている中で、経済より命が大事なんて誰が言ってる?

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 5月21日

コロナ騒ぎについてはもう書きたくない。マスコミの連日連夜の洗脳シャワーを受けた人を正気に戻すのは徒労に近い。下記池田さんのまとめへの感想を最後にしたい。

バランスのとれた常識に基づくクリアな素晴らしいまとめ。しかし、オタク科学者(事実による反証を公に認めない科学者は本来科学者と言えない)と視聴率しか頭にないマスコミの煽りに依拠した政策の誤りによる社会的な被害は、すでに相当に大きい。現実にすでに次々潰れた中小の会社、閉めた店が大量に出てきている。当然大量の解雇が始まるだろう。明日を暮らす術を奪うとしたら、それは次には当然たくさんの人の命に直結する問題となる。もはや一部の弱い老人が風邪で800人近く死ぬ問題ではない。(毎年老人は平地で転んでも7,000人死ぬ。)このまともに経済活動をしてきたら誰でも分かる理屈を分からないとしたら、政治家どころか、人間としてもまったく失格だと思う。誰にも分からない未来の架空の予測に幻惑されずに、いま明らかになっている事実に基づく、早急な政策転換を望む。

「42万人死ぬ」シミュレーションはどこが間違っていたのか – アゴラ

 

 

聖なる楽器「コラ」を爪弾く。ソナ・ジョバルティ。

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ソナ・ジョバルティ。ロンドン出身だが、西アフリカ・ガンビアの70代以上(3000年以上前、ほんと?)続くグリオ*の家系に生まれた。その家系にだけ許された聖なる楽器「コラ」を爪弾く。ドレッドヘアの彼女は、エジプトの壁画に描かれた王妃、あるいはクレオパトラもこうであったと思われるような7頭身の美女。この特異な楽器とともに、ローカルのトラディショナルなものにこそ残っている、自己主張に終わらない音楽で、今の停滞した音楽シーンにインパクトを与えるに十分だ。

*グリオは単に楽器の演奏をするだけではなく、歴史上の英雄譚、遠方の情報、各家の系譜、生活教訓などをメロディーに乗せて人々に伝えることを本来の目的とする。文字のなかった時代には彼ら(jeli)の役割は大きく、その知識量の豊富さから王の側近などに取り立てられるグリオもいた。以上Wikiなどからウンチクしました。

 

話したくないけど、一応コロナウィルスについて

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今となっては、人の命も含めて格段に大きな被害を及ぼす経済恐慌の方が数万倍怖い。コロナウイルス禍は、人々の非合理な恐怖と、それに乗っかったり、応えているフリをすることを、ビジネスとしてパフォーマンスする人たち(だから政治家には芸能人上がりが多い)が幾何級数的に膨らました幻影の要素が強い。本来的に彼らは無力なのだ。しかし、誰もがその幻影が共同幻想となったら、それを現実として生きざる得ない矛盾。

Wikiペスト

ペスト(ドイツ語: Pest, 英語: plague)とは、ペスト菌の感染によって起きる感染症である[1]。英語で伝染病を意味するplagueはペストを指すように伝染病を代表し、別名黒死病英語: Black Death, ドイツ語: Schwarzer Tod)は感染者の皮膚が内出血によって紫黒色になることに由来する。致命率は非常に高く、抗菌薬による治療が行われなかった場合、60%から90%に達する[1]。感染ルートや臨床像によって腺ペスト、肺ペスト、敗血症型ペストに分けられる[2]人獣共通感染症・動物由来感染症である[2]ネズミ[3]などげっ歯類宿主とし、主にノミ)によって伝播されるほか、野生動物ペットからの直接感染や、ヒトーヒト間での飛沫感染の場合もある[2]

古来複数回の世界的大流行が記録されており、14世紀に起きた大流行では、当時の世界人口4億5000万人の22%にあたる1億人が死亡したと推計されている[4]ヨーロッパでは、1348年から1420年にかけて断続的に流行し[5]。ヨーロッパで猛威をふるったペストは、放置すると肺炎などの合併症によりほぼ全員が死亡し、たとえ治療を試みたとしても、当時の未熟な医療技術では十分な効果は得られず、致命率は30%から60%に及んだ[5]イングランドやイタリアでは人口の8割が死亡し、全滅した街や村もあった。ペストによってもたらされた人口減は、それまでの社会構造の変化を強いられる大きな打撃を与えた。19世紀末に北里柴三郎によって原因菌が突き止められ、有効な感染防止対策がなされ流行は減ったが、近年でもペストの感染は続いており、2004-2015年で世界で56,734名が感染し、死亡者数は4,651名(死亡率 8.2%)である[2]

こういう凄まじい伝染病が起こったら確かにパニック。現実に戦後間もなくの結核の猖獗では、うちでも若い近親者が何人かなくなった。これに比べると、重症患者が全国で69人(それもほとんど老齢か既往症保持者)しかいないコロナに大騒ぎし、経済の安定を破棄し、もっと大きな破滅を呼び寄せようとするのは、なぜ。最も給与が変わらない役人や先生などは、パニックはかえっていい飯の種にさえなる人もいて、基本的に経済がどうなろうと知ったことじゃないか。

映像の説明はドイツ語(?)なので全く読めない、だから適当に「コロナ脳ウィルス そして死の勝利」と名付けている。

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「死の勝利」ピーター・ブリューゲル

 

廃棄された客車を素晴らしいオフグリッドの家に変えた Living Big in Tiny House 13(セントラル・オタゴ、ニュージーランド南島)

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大きな空と遠く山々が連なる、広々とした放牧地のパノラマ風景の中に、ポツンと置かれたダークレッドの古風な2つの車体。マンデーの手に渡るまで、この2つの客車は、長い間、ここに打ち捨てられ、カビと蜘蛛の巣と鳥の死骸だらけで、雨もりのする壊れた、誰も見向きもしないジャンクと化していた。

しかし、マンデーは再生の夢を諦めなかった。元夫とともに、8年もの歳月と情熱を傾け、台車部分も含めて歴史的な往時の美しい姿を少しづつ取り戻して行った。今、ここに見るユニークで素晴らしいタイニーハウス に変わった客車は、彼女の言うように、誇張ではなくまさしく「血と汗と涙」の結晶なのである。

それぞれの客車は、おおよそ12×2.5メートル。メインの車体は、キッチン、ラウンジ、ベッドルーム、バスルームを備えた、機能的で快適なタイニーハウス に変えられた。一方でマンデーは、この客車の元の姿を極力保存しようとしている。骨を折って、元の材料と造作の再生に務めた。往年の乗客がナイフでつけた傷もそのまま歴史の痕跡として残った。装飾的な白い天井、フランス製の瀟洒なストーブ、クラシックな革張りのソファーなど、彼女のセンスが念入りに探し出し選んだものも、古い時代の雰囲気を蘇らせている。

もう一つの客車は、家族や友人のためのゲストルームと、まだ整備は中途だが、マンデーが特別な思いを込めて言う、娯楽のための「ライブラリー」に当てられている。この僻遠の地へは、当然電気や水道の供給は不可能なので、水は雨水、電気は小さなソーラーシステムにより得ている。日暮れてからの素晴らしい星空の実景が最初の方に出てくるが、客車用の広い窓から見える風景の素晴らしさを見れば、便利さの多少の不足なぞ何ほどでもなかろう。

 

ありきたりのキャラバンを「指輪物語」の世界に改造 Living Big in Tiny House 12 (イギリス)

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離婚の後、17年間の警官生活をやめ、木彫家となったグレンは、ソフトヤンキーがしそうなステレオタイプの改造ではなくて、DIYと木彫の腕をフルに使って、どこにでもあるような白いキャラバンを大好きな「ロード・オブ・ザ・リング」と「ホビットシリーズ」の世界で塗り込められた独創的なタイニーハウス に変えてしまった。

キャラバンの後ろのシャッターを開けると、ドラゴンが稠密に彫り込まれた木彫のドアが現れる。さあ中に入ろう。そこは大好きなイメージで埋め尽くされた世界。キッチンデスク、ライト、チェア、ディスクなど、木彫の腕を生かした木製家具が置かれている。重量を考慮してすべて木を使うのではなく、お気に入りの模様の壁紙も使っているが、これがバンの中だとはとても信じられない。しかも、コンパクトなスペースに、シンク、薪ストーブ、トイレ(ドイツ製)、シャワー(ストーンワークの壁がいい)、キングサイズのベッド、冷蔵庫など一人の生活を快適に過ごす最低限の機能も十分に備えている。

バンをどこにでも止められる権利とともに、自然林の一区画4エーカーを買って、そこを維持する管理人の仕事もしつつ、一台のバンが実現したファンタジーとイマジネーションを一つにした生活をこれからも続けていきたいと語る。

 

ウェールズの森の中での超シンプル生活 Tiny House 11

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山の国ウェールズのスノードン山を望む野生の森の中に、1000ポンドで建てた小さい家。雑草で屋根を覆い、泥壁で囲ったきりの、Earth Buildingと言えばかっこいいが、方丈記に出てきそうな「草の庵(いおり)」を思い浮かべればいい。当然電気なし、電話なし、もちろんインターネットなぞ、あるわけない。水は近くの小川からボトルで汲んでくる。ストーブには、切りそろえた薪などではない、森で拾い集めた小枝を燃やす。野生飼している山羊や鶏や小さな栽培ベッドに植えたハーブで食事を賄う。

ドアがわりに幾重にも垂れ下がった布をくぐると、そこは敷物を敷いた丸い空間が一部屋あるばかり。二つの窓は嵌めきりで、光が絶えず入ってくるが、夜ふと目覚めると、煌々とした星の光があたりを照らし出すファンタジーを味わえる。あるのは自然木を組み合わせた美しい天井とチョロチョロと燃える暖炉。もちろんキッチンもない、トイレも、シャワーもない。家具もないし、タイニーハウスで必ず出てくる工夫を凝らしたストレージもない。棚に並べられただけの食器は、食事の前後、外で暖炉の夜間の熱湯をかけて消毒する。

テクノロジーにより便利さや安全安心、クリーンさを極めて、コロナビールスに大騒ぎする、神経過敏なモダーンワールドに真っ向から挑戦するような生き方だ。しかし、ご本人はそれを世に主張するわけでもなく、彼女は自分のアイデアで建てた家で、自分がやっと見つけた超シンプル生活のハッピーさを繰り返し強調するのみだ。気にいった自然のサイクルに従ったシンプル、プリミティブな生活に満足して、至ってのほほんとしている。初めは違和感があっても、見ているうちにバカボンのお父さんに倣って「これでいいのだ」と言いたくなってくるから不思議だ。そうかこの世界がとことん嫌になったら、昔の人に倣って森の隠者になる手があったか。