アースビルダーが砂漠地帯に建てた家 Tiny House 6 (カリフォルニア、US)

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アースビルディング(Earth Building)という言葉を、この映像を通して初めて知った。建築関係のWikiを見ると、耐火性があり、未加工の原土を用いた建築を実践することとある。Earth building - Designing Buildings Wiki

11,000年以上前から存在し、特別な道具を用いずに作れることから、今日でも世界の半数の人々がこの手法で作った土の家に生活している。日本の農家の藁すさを粘土質の土に混ぜ合わせた土壁の建物もこのカテゴリーに入るのだろう

サーシャとジョンのカップルが住まう、寒暖の差が激しい、カリフォルニアの砂漠、異星人の惑星のような厳しい環境こそ、アースビルディングに適していると言える。

アースビルダー(Earth Builder)の二人は、パーマカルチャー(Permaculture と呼ぶエコロジカルな農業を実践するコミュニティ(The Quail Springs Permaculture community)に、この建築手法を取り入れたタイニーハウスを、ワークショップやボランティアのグループの協力も得ながら、ほぼ自力で3年がかりで建てた。その家づくりは、トウモロコシの穂軸、編み枝、漆喰、土囊袋などを用いたアースビルディングの実験的な手法を試すチャンスでもあった。

さて中に入るとまず目につくのがDIYスタイルのロケットストーブ(空気を吸い込みながらゴーゴー燃えるストーブ)。ストーブの横のベンチにまでパイプが引き込んであって、冬のディナーの前や寝る前、そして朝まで、温もりが残っている。家具から食器まですべてハンドメードで作られているシンプルなキッチンエリア。家で一番過ごす時間の多い場所だ。ボトルを埋め込んだ石膏壁が美しい。

内側のドアを開けると、そこは家の心臓部でサーシャのクラフトワークの場でもある。やはりロケットストーブがある。寒いときには二つのストーブをつけて部屋を温める。ジョンが自然木を利用して作ったユニークな階段を登ると、心地よいスリーピングロフト。夏はベンチレーションのために設けた高窓から爽やかな風を吹き入れる。かかった労働は自前として、コストは15~18000ドルかかっている。しかし、家を自分たちで作る体験の貴重さはお金に代え難い。