ニューヨーカーがミズーリの田舎で開拓時代を再現 Tiny House 9

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ダグ&ステーシーは、のっけからハイテンションの話ぶりでとても元気がいい。しかし、ニューヨークでのストレスはあるが便利な生活から遠く離れて、ミズーリの10エーカーの大地で開拓時代のパイオニアさながらの生活をする決心をするまでには大きな葛藤があったことだろう。アーミッシュのキャンプを見たのが契機だったというが、自分で作ったことも育てたこともないビジネスマンが、7年前、全く違った生活に飛び込み、本格的キャビンから畑まで、広々とした農場を、よくここまで整えることができたと驚く。現在はキャビンの裏に冷蔵庫代わりとなる、半地下の大きなフードストレージまで作っている。

ただし、冷蔵庫もなく、電気もなく、ただ流水をせき止めた重力ダムがあるのみという生活を、それも二人だけで今後とも持続するのは、憧れだけではできないと思う。二人とも元気なうち、資金があるうちはいい。何が年をとっても頼ることができる主な持続的な収入源になっていくのだろう。最後までこの大事な点が頭から離れなかった。

一つ考えられるのは、自分たちもかって属していた、消費生活にまみれた都会人に、ショートスティしてもらい、何でも自分で作り出さなければならない開拓時代の生活を楽しんでもらうリトルテーマパーク化だろう。どんなに文明が進歩してもアメリカ人の頭にはこうしたシンプルライフへの憧れがある。そこに訴えてのビジネスは確実にあるだろう。ダグのすっかり身についたアーミッシュ髭といい、ブライスが思わずチャーミングと叫んだ広々としたキッチンスペース、そして瓶詰されたこの農場産の手作りのプロダクトはビジターたちを十分満足させるに違いない。